生活的道楽 奥井禮喜(ライフビジョン代表) 《↑前のページあり》
「対応が二転三転して不信招いた。率直に反省しなければならない------」(prime ministerの記者会見) 反省だけなら猿でもできるというセリフが一時期流行った。 かのニーチェ(1844〜1900)は、「かつてあなたがたは猿であった。だが、今もなお人間は、いかなる猿よりも以上に猿である」(『ツァラトゥストラはこう言った』)と痛烈な記述を残した。 おそらく反省という言葉は、A氏の語彙にはないであろう。 政治家の言葉が信用できない時期になっていますねえ。
本日の読売社説タイトル「通常国会閉幕 疑惑追及だけでは物足りない」。 なにを空とぼけているのか。共謀罪法案審議では、まともに答弁せず。モリ・カケ問題でも逃げの一手。きちんと応答しないから揉めたに過ぎない。 まるで野党が審議妨害しているような不誠実な社説を書いた。 疑惑追及だけでは------というが、事は、政権中枢が利権政治に手を染めているのではないかという、極めて重大な疑惑が発生しているのであり、大きな汚職の疑惑なのであって、あたかも些事に過ぎないかのようなスリカエをするのは、アンフェアである。 「毒を食わば皿まで」という俗諺がある。ジャーナリスト精神を失った読売新聞の迷走はどこまで続くのか。
米ビュー・リサーチ・センター調査によると、イギリスのEU離脱問題が発生して、EU諸国では、市民のEU支持を高まったそうだ。 ドイツでは支持50%が68%へ、フランスでは38%が56%へ、イギリスでも44%が54%に跳ね上がった。 イギリスのBREXITは、前首相キャメロン(EU支持)が保守党の勢力伸長を狙ったことから国民投票になり、本人が降板せざるをえなくなった。 次の首相メイも要するに政権基盤強化を目論んで総選挙したが、当てが外れた。メイも本来はEU支持派だった。 思うに、権力争奪に最大の価値を置く結果、本来きちんと論議しなければならないことがお留守になる。 さて、東洋のひょっこりひょうたん島では、よほど性根を入れて政治を考えなくてはいけない。学ぶことは多い。
誰かが「わたしはノンポリです」という。 ノンポリは政治的無関心=apathyを指している。 ところが本人は、雑巾バケツの水みたいな政治が嫌いだ。そんなものに日々の平常心を掻き回されてなるものかと、超然としておられる。単なる無関心とは違うと考えておられる。 そもそもapathy型の人は、熱くなりたくないところかあって、リベラルだの、ナショナリズムだのという流れには乗らない。 反動ではなくて、不動? あるいは非動的である。 少なくとも、浮世事情をご存知だから、政治が道を踏み外すような事態になれば、それに対する批判的勢力として登場する。 いまは、この方々が、政府与党のお調子者に対して、「バカにするな!」と怒っても少しも不思議ではない。
もはや、アブナイカク・自公与党が仕切るいまの議会政治は死んだ。 賞味期限が切れたどころの話ではない。 自民党は自由・民主を看板にしているが、真っ赤な嘘、セッションズ氏の言葉を拝借すれば、これぞ「an appalling and detestable lie」にふさわしい。 いわく、ぞっとするほど、忌まわしい嘘なのであります。 2017年6月15日は、戦後最低の議会政治がおこなわれた日として記録されること疑いなし。 わたしは、即刻解散して総選挙することを要求する。 《以前の記事あり→》 以前の記事 ※感想をお寄せください‥‥ E-mail: office.com |