生活的道楽 奥井禮喜(ライフビジョン代表)

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 情報操作? 
2017.05.31 No.0531071427 

 G7で安倍首相と10分間ほどの会談で、国連グテレス事務総長が、昨年末の日韓合意につき賛意を示し歓迎した。さらに、国連特別報告者ケナタッチ氏の報告は国連の総意を反映せずと語った。

 これは日本政府の発表だった。------????

 国連の発表によると、グテレス氏は、(慰安婦問題など)日韓両国の合意によって解決すべき問題であると語ったのであって、特定の合意内容に意見は述べない。さらに、ケナタッチ氏は独立した専門家であり、6月12日に国連人権理事会に直接報告すると語った。

 どう考えても、国連発表内容のほうの納得性が高い。

 日本政府の情報操作は、かなり質が悪い。というより、もはや情報捏造だ。こんなことをやっていると、本当に他国の信頼を失う。「アブナイカク」などと駄洒落をいう段階はとっくに通り過ぎてしまいましたねえ。


 七五調 
2017.05.30 No.0530082251 

 松川事件(1949)で、検察のインチキを見破って全員無罪を勝ち取った中心人物は作家・広津和郎さん(1891〜1968)である。

 広津さんは「七五調は嫌いだ」と言われた。わたしは、これは名言だと思う。なんとなく調子がよくて、いつの間にか乗せられる。しっかり本質を見抜かねばならない。

 「圧力が 働いたことは 一切ない」------これも七五調だ。「だれが、だれに対して、いかなる圧力を行使したのか」という中味は不明。

 法律を論ずる人々が、中身不明の言葉をやりとりしている限り、「何時間 論議をしても 煮詰まらず」。


 ピエロ 
2017.05.29 No.0529082206 

 トランプはG7参加の傍ら、シチリア米軍基地で兵士諸君に対して「サウジからG7での(一連の行動が)歴史的外遊で、驚くべき成果を得た」とスピーチしたらしい。

 わたしの見るところ、「驚くべき」は直ぐに腐る修飾語、「成果」とは、事態をかき混ぜてカオスの度合いを増したということである。

 シーア派のイランを孤立させるようにスンニ派諸国を煽ったが、彼らは冷静に対応した。わたしが思うに、こちらのほうが驚くべき冷静さであり、さすがだという感想なんである。

 NATOでは、「守ってほしけりゃカネを出せ」という態度で、品位もなにもあったものではない。トランプの出演するところ、すべからく三文芝居になる。

 読売社説(5/29)「G7 『米国第一』回避へ結束強めよ」と書いたのも、宜なるかなであります。

 わたしはG7について、アメリカの力の低落傾向を改めて感じた。(世界秩序を仕切ってきた)主要国内部が分裂気味になるというのは、第一次世界大戦から第二次世界大戦の間に書かれた『危機の二十年』(E.H.カー)の文章のあちらこちらを想起させられた。


 開墾 
2017.05.28 No.0528085500 

 3年前にお勤めを退職して、那須で原野を開墾して農業に取り組み開始されたKさんからお便りが到着した。

 なるほど周囲を20メートルくらいありそうな樹林が囲んでいるなかに、黒土の畑があり、ビニール栽培と、なにかはわからないが、元気よく野菜が育っている写真が印刷してある。

 「原野の開墾や池づくり」をした、とある。

 原野の開墾という言葉に気合を入れられた。そうだ、都会にいても開墾しているわけだ。Tokyo desertの開墾と置いてみた。


 官僚機構 
2017.05.27 No.0527152109 

 官僚は、自分が属する共同体の秩序・伝統維持にこだわる傾向が極めて強い。

 だから、カール・ヤスパース(1883〜1969)は、「官僚主義によって運営される機構の先頭に立ちうるものは自己存在を放棄したものである」と指摘した。

 その官僚機構の頂点に立ち、機構内部の不祥事が露見して辞任した元官僚が、官僚機構を恣意的に動かそうとした「政治家」の告発? に動いた。

 「問題があれば在職中にやれ」というのは正論だが、ヤスパース的定義に基づけば、好むと好まざるにかかわらず「民間人」になったから、告発的行動ができたということになる。

 ブラック企業の中に居続けたければ、それを告発できないが、辞めたから告発できるというのと同じだ。


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